家づくりのことを検討し始めると断熱や気密のことも考え始めますよね
よく目にする値でUa値とかC値というものがあります。
Ua値が断熱の性能を評価する値でC値が気密性能を表す値です。
今回は、軽井沢での断熱・気密性能のポイントをご紹介します。
まず、住宅の断熱・気密性能を考えるときに必要になる「省エネルギー基準」というものがあります。
省エネルギー基準とは、建物を使用するときに消費されるエネルギー量に基づいて、性能を評価する基準になります。
簡単にいうと、住宅に住むときの暖房・冷房などの光熱費が、どのくらいかかるのか、というエネルギー消費の基準が、いくつか段階に分けられています。
省エネルギーの基準は全国を8地域に分けて考えられています。
そして軽井沢は2地域、御代田や小諸、佐久は3地域に分類されています。
※資料:国交省ホームページより抜粋
このエリアで一番厳しい軽井沢を基準に考えていきますと
国が推奨している省エネルギー基準は 2地域で Ua値 0.46 になります。
日本の住宅性能は欧米と比較しても低く、本来はもっと性能を上げた基準を設けるべきだとセイケンハウスは考えています。
なぜなら、他の産業に比べて住宅業界は脱炭素やエネルギーコストの削減が遅れている現状を、少しでも改善したいと考えるからです。
そこで次の目安となるのが、ZEH(ゼッチ)基準の時に使うUa値(断熱性能)0.4 という数字です。
ちなみに、ZEHというのは、太陽光発電や省エネルギー設備などを活用して、生活で消費するエネルギーよりも生み出すエネルギーが上回る住宅を指します。
つまり、ZEHという高い基準もクリアできるほどの高い断熱性能が、軽井沢を快適に過ごすには必要になります。
セイケンハウスでは樹脂トリプルサッシや性能の高い発泡ウレタンを使い、まずはこの基準をクリアするように考えています。
欧米ではさらに上の HEAT20 という基準で施工されています。
断熱のこだわりたいお客様にはその基準での提案もさせて頂きます。
断熱とともに性能を上げる必要があるのが気密性能であるC値です。
Ua値は図面と断熱仕様の計算値から出す値です。
C値は工事途中の建物で、実際に計測機を使って出す数字になります。
一般的な高気密の判断基準は、C値が1.0㎠/㎡以下と言われていますが
セイケンハウスでは0.4㎠/㎡以下で施工しています。
1.0ではまだまだ隙間が多く、冷気を感じることもあるし、数値が低いと計画換気や生活の中でドアが開けづらくなるなどを考えて、0.4程度としています。
Ua値、C値が上がればそれでよいのかというと、実はそうではありません。
家のどこから熱が逃げやすいかご存じですか?
参照:一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会
平成11年省エネ基準レベルの断熱性能の住宅での試算例
上の図は、熱がどこから逃げていくかを示した図です。
窓や壁、屋根はどちらの設計・施工会社でも注力して断熱を行います。窓や壁、屋根の断熱のほか、次はどちらに注目すべきかというと、意外と熱が逃げるのが換気扇です。
暖房された熱が逃げていくのはもちろんですが外の冷気の入り口にもなってしまいます。
最近では熱交換型の24時間換気システムが普及してきました。それは内と外の熱を90%以上回収して換気する機械で熱を逃がさずに家の中を快適に保ってくれる優れものです。
セイケンハウスでは屋根裏に入るダクトなどがメンテナンス出来ないことを嫌ってダクトレスのタイプを使用しています。
換気扇を見直せば安心かというと、実はもう一つ、機密性を上げるポイントがあります。
こちらは、室内の温度をサーモカメラで撮影したものです。
一言に壁や屋根から熱が逃げるといっても壁の平らな面よりも角から逃げる熱が多いのです。
このような熱が逃げやすいポイントをわかっている設計士に、プランしてもらうのとそうでないプランでは、気密性能に大きな差が出ています。
プランをする上では断熱、気密はもちろんですが間取り形も重要になります。
軽井沢は冬は寒く、夏は湿気の多い、住宅には厳しい環境です。
長く、快適な住宅のためには、ぜひ断熱性能・気密性能と、設計について注目してみてください。
断熱・気密性能のポイント
・ 換気扇:熱が逃げにくい換気扇の採用
・ 壁の角:よく理解している設計士さんに、間取りを相談
住宅は人生の中でも大きな決断が必要になる買い物です。
私たちは、軽井沢という地で過ごす選択をした多くの方に、長く健康で快適な住まい・別荘をお選びいただきたいと考えています。
弊社にまだ決めていない方も、軽井沢の環境に合わせた設計について、疑問やお悩みがありましたら、ぜひお寄せください。